日本とマニラの技術者 お互いの良さを活かして影響しあう

Abner Aslee

Kelphil,Inc Structural Design
2015年入社
土木工学科 卒

Ishinada

土木設計部 東日本設計室(千葉)
2016年入社
理工学部 地球環境学科 卒

技術者同士のチームプレーが確立したとき

ーー現在のお二人の仕事の関係性について教えてください。

Aslee
私はJFE設計のグループ会社でマニラにあるKELPHILの社員です。KELPHILでは6年ほど土木基礎設計の仕事をしてきました。今回は、より高度な技術を習得するために来日し、JFE設計で複雑な構造の基礎設計やCIMを活用した設計技術などを学んでいます。
Ishinada
私はAsleeさんにそういった高度な技術習得をしてもらうため、実務を通して指導を行なっています。現在、私がプロジェクトマネージャーをしている、バイオマス発電所の建設工事の設計を一緒にしています。設計業務全般の計画と実行の管理を私がして、Asleeさん本人やKELPHILに対応して欲しい箇所をAsleeさんに依頼する、というフォーメーションで一緒にプロジェクトを進めています。

ーーAsleeさんが日本に来る前と後では、仕事の流れは変わりましたか?

Ishinada
実は、今まで自分の担当している案件でKELPHILに依頼するケースが少なかったので、Asleeさんとも直接的に仕事をするのが、今回が初めてなんです。KELPHILの窓口として業務の取りまとめもしてくれるので、すごくやりやすさを感じています。
Aslee
来日してJFE設計で学ぶチャンスができて、うれしいです。今回初めて、自分が日本とKELPHILとの窓口になることができたので、色々と勉強になります。

ーーお仕事でのコミュニケーションは、どうされているんですか?

Ishinada
基本的に日本語です。指示書も日本語です。Asleeさんが日本語ができるので助かっています。分からないことがあると、すぐに調べてくれたり聞いてくれるので、凄く熱心だと感じています。
Aslee
日本語は難しいので、特に漢字が大変です。分からない単語があれば翻訳ソフトで調べたりしてます。それから、やはり打ち合わせなどで会話するコミュニケーションが一番難しいです。日本語を話すのが早すぎる方もいるので。でも、理解できないときは「分からないです」と、すぐ伝えるようにしています。Ishinadaさんの説明は分かりやすいので、すごく助かっています。

それぞれの入社したきっかけとは?

ーー会社に入社したきっかけを教えてください。

Ishinada
私は土木系の設計に携わりたくて、別のJFEグループ会社の説明会に参加した際に、土木設計やっている会社が他にもあるよ、と紹介されたのがJFE設計でした。自分は現場よりも設計の方が性格的に合ってると思い、JFE設計を選びました。
Aslee
KELPHILについて調べた時、JFEグループという日本企業の関連会社だったので、リーダーシップがあり安全に配慮している会社だと思いました。また、高い技術も身に付けられると感じたので、KELPHILに入社しました。

一緒に仕事してみて分かる、KELPHILと英語圏の強みとは

ーー実際のお仕事について教えてください、どのようなソフトを使っていますか。

Ishinada
作図はAutoCAD、2次元の骨組みモデルの解析はFORUM8社のFRAME、3次元モデルの解析はSTAADを中心に使用しています。他にも設計内容によって様々なソフトを使い分けています。最近では、CIM活用の一環でAutoCAD Civil 3DやReCapをよく使いますね。

ーー お互いに一緒に仕事をしてみて、気づきや面白さなどはありますか?

Ishinada
以前マニラのKELPHILオフィスに行ったときに驚いたのが、ソフトの使い方で分からない事があるとき、KELPHILの人たちがYouTubeで英語の解説動画を検索して調べていたことです。それが凄く早くて驚きました。日本の場合は、まずマニュアルを見てから調べるので、感覚が違うなと思いました。
Aslee
英語だとインターネット上にたくさんのチュートリアルがアップされているので、必要な情報にアクセスしやすいですよ。
Ishinada
確かに特殊な使い方などは、英語のマニュアルしかないのでKELPHILの人たちの習得能力が発揮されて、すごいと思うところです。英語ができる強みだと感じました。

それぞれの今後の目標について

ーー今後の目標を教えてください。

Ishinada
自分は、JFE以外の民間の案件が今は中心なので、今後は製鉄所内の大きなライン基礎の設計も挑戦したいです。そのためにも、製鉄所特有のルールや考え方を覚えていきたいですね。後は、土木資格取得のために勉強をしたいと思ってます。
Aslee
自分は今が学べるチャンスだと思うので、日本で勉強できるこの期間にとにかく頑張ります。

お二人から見たJFE設計のワークライフバランスについて

ーー上司の方から二人のコンビ仲が素敵だと伺いました。普段のお二人の様子を知りたいのですが、お席は近いんですか?

Aslee
はい、近いです。座席で言うと、斜め後ろです。
Ishinada
席が近いので、雑談もよくしています。Asleeさんはシャイなので、自分の方から「週末どうだった?」とか「何かやった?」とか「日本の夏はフィリピンより暑い?」など、たわいもないことから聞いてコミュニケーションを取るようにしています。

ーー最後に、ワークライフバランスについて教えてください。

Ishinada
在宅勤務とフレックス制度があるので、ある程度柔軟な働き方ができていると思います。今後、男性もより育児制度が活用しやすくると聞いたので、活用できたらと思っています。Asleeさんはどうですか?
Aslee
JFE設計の皆さんを見ていると、ワークライフバランスは良いと感じています。

ーーお二人とも、本日は色々と教えていただきありがとうございます。